長野県小川村で、有機JAS認証を取得し、有機農業に取り組んでいます

2011年5月18日水曜日

下に住んでるたかしじいいちゃん

<p>僕が住んでいる下に2軒家があり、奥に住んでいるのが松本さん夫妻(といってもこの集落はほとんど姓は松本さん)。</p>

<p>そこのじいちゃんはたかしさんといい、温和でやさしいじいちゃんだ。</p>

<p>毎日、夫婦そろって朝から畑仕事をしている。</p>

<p>数日前に大雨が続き、川向うの山手の畑から水がコンコンと湧きだし、ワラビを植えた</p>

<p>畑が一部冠水してたので、せんげ(水きりのための溝)を切って、下まで排水した。</p>

<p>一応、報告したほうがよい(隣はたかしさんの畑)と思い、その旨をたかしさんにお話しした。</p>

<p>その後、現場を見に行ったたかしさんが家に来て、いつになくきびしい口調で</p>

<p>「あんなところにせんげを切っちゃいかん」と言う。</p>

<p>なにがまずかったか一緒に畑に行き、話しを聞いた。</p>

<p>そこの畑は山際で土の下は石があり、水は地下に勝手に抜けていくとのこと。</p>

<p>たまたま数日の大雨で水が溢れたが、また出なくなると教えてくれた。</p>

<p>昔からここにせんげを切ったことは一度もないとも。</p>

<p>そしてたかしさんは畑をあちこち指さしながら、いろいろなことを教えてくれた。</p>

<p>その畑の上は今は杉や雑木になって、全く手入れのされていない山だが</p>

<p>昔は山のてっぺんまで、麻や桑を育てていたという。</p>

<p>人がやっと通れるくらいの農道が延々を続き、多くの人が行き来していた。</p>

<p>堆肥を背負い上げるのも、収穫物を運ぶのも全て人が歩いて行った。</p>

<p>こんなよそ者の若造がここの歴史も知らずに、勝手にせんげを切ったことに</p>

<p>腹が立ったのだと思う。</p>

<p>僕は「すみません、知らないのに勝手なことして。今度からきいてやります。」</p>

<p>と謝ったが、たかしさんはいつものやさしい口調で「知らないのだからしょうがない」</p>

<p>と言っていた。</p>

<p>その後も当時はどういう地形だったとか、何を育てたとか、たくさん話しを聞いた。</p>

<p>そんな話を聞いているうちに何だか知らないけど、胸が熱くなり涙が出そうになってしまった。</p>

<p>想像を超える厳しい生活を淡々と送ってきた人。</p>

<p>昔はえらかった(大変だった)と言うが、今も変わらず夫婦ともに淡々と日々の畑仕事を</p>

<p>している。</p>

<p>どうひっくりかえってもたかしさんを超えることはできない。</p>

<p>こんなすごい人がすぐ下に住んでいる。</p>

<p>たくさん話しを聞いて、いろんなことを教えてもらおう。</p>

<p></p>

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